エントリーシートを書くときに気をつけたこと

就職活動をしていると、応募書類としてエントリーシートの提出を求められることが多いかと思います。ただ、この「エントリーシート」、初めて書こうとすると結構難しくありませんか……?

エントリーシートの書き方について検索をするといろいろ情報が出てきますし、本屋さんの就活コーナーへ行けば丁度いい本も手に入ると思います。それに加えて、実際に書類選考を通過したエントリーシートを見ながら、どういうところが工夫されているのかを知れると、さらに書きやすくなるのではないかと思いました。

そこで、会社の新卒採用担当の方に「自分のブログでエントリーシートを公開してもいいですか」と聞いてみたら、なんと、OKが出ました!なので、実際に私が書いたエントリーシートをお見せし、私が書くときに気をつけたポイントをお話しします。

 

※本ページにはプロモーションが含まれています。

 

筆者について

私自身がエントリーしたのはデータサイエンティスト職(専門職)でした。そこで、まず前提として、新卒としてデータサイエンティスト職に採用された私がどんな人なのかを簡単に説明しておきます。詳しい経歴や業績(大したものではないのですが……)については、本サイトのプロフィールページ研究活動ページをご確認ください。

学部に入学してから博士課程後期課程を満期退学するまでの9年間、心理学を専攻していました。専門は認知心理学で、人の顔の認知に興味があって研究していました。データサイエンティストと言うと、機械学習モデルをゴリゴリ作っていくようなイメージがあるのではないかと思うのですが、私の研究では機械学習は使っていませんでした。

また、プログラミングが得意かというと、全くそんなことはないです。「いやいやRでggplotを書く記事とか書いてるやん」と言われるかもしれないですが、あれはまぁ走れば何でもいいやつなので何とかなっているだけです。実験プログラム作りなんかは毎回相当苦労しています。

 

採用していただいた会社について

今回の記事でお見せするエントリーシートは、私が現在絶賛勤務中である株式会社ARISE analytics(アライズ アナリティクス)の新卒採用選考を受けたときのものです。

ARISEはKDDIとアクセンチュアの共同出資によって設立されたジョイントベンチャーです。データ分析を通じて企業や社会の課題を解決することを主な事業としています。2017年2月に設立されたので、今年でちょうど5年目ですね。

ARISEについて詳しく知りたい方は、公式HP公式note公式Twitterをご覧ください。

 

エントリーシートを書くときに意識したこと

情報系の出身でもなければ機械学習にすごく詳しいわけでもない私が、データサイエンティスト職に応募するために書いたエントリーシートはこちらです → 【PDF】(クリックすると表示されます)

このエントリーシートを書くにあたって、私は以下の3点に気をつけました。

  1. 初心者でも研究内容がざっくりわかるようにすること
  2. 最初に1番言いたいことを書くこと
  3. とにかく具体的に書くこと

です。以下、それぞれについて説明をします。

 

初心者でも研究内容がざっくりわかるようにする

読み手は、私の研究分野でなら学部1年生のときの概論で習うようなことも(あるいは分野の存在自体も)全く知らない完全初心者です。採用担当者が自分の研究分野についてめちゃくちゃ詳しいということは、奇跡のような巡り合わせが発生しない限り、あり得ないと思います。つまり、全く何も知らない状態の方に私が話すことを理解していただき、納得していただく必要があるわけです。

初心者でも研究内容がざっくりわかるようにするために、研究内容を書くときは研究テーマ欄に書いた用語を解説することから始めました。何も知らない状態なら、研究テーマ欄に書いた言葉の意味もちんぷんかんぷんなはずですよね。なので、はじめに用語の意味や概念について日常生活との関わりに結びつけながら説明することで、「なるほど」と思ってもらえるようにしました。

そして、実験の内容などはかなり大まかに書いています。この少ない紙面の中で、初心者が理解できるレベルで方法論を詳しく書くことはできないからです。ただ、大まかに書きすぎて説明の正確性が失われてはいけないとも思いました。そのため、提出前に共同研究者に内容の確認をしてもらい、修正を重ねました。誰かにレビューしてもらうことはとても大事だと思います。

 

最初に1番言いたいことを書く

採用担当者の方は他の候補者のエントリーシートも読むはずなので、私のエントリーシートを読むのにかけられる時間はそれほどないと考えられます。そのため1文目に「これから何の話をするのか」や「自分が何をしたいのか(目指している最終ゴール)」を明示することで、私の話に興味を持ってもらおうとしました。

最初に「ここではこういう話が来るんだな」とわかってもらうことで、「ということは、きっとこの後はこう続くだろうな」と読み手の中に仮説が生まれます。そうすると、読み手は自分の仮説を検証するようにどんどん先を読んでくれます。読み手が抱いた仮説通りに、そして途中で浮かび上がった疑問を即座に解決するような文章が展開されると、非常にスムーズに読むことができます。読み手に読後感スッキリ!と感じてもらうことで、良い印象を残せる気がします。

 

とにかく具体的に書く

エピソード系は文章を読んだたけで場面や私の思考がありありとわかることが大切です。なぜなら、この話を根拠にして私がどんな人間なのか(=採用する価値がある人か)を判断したいからです。私のことを全く知らない人が初めて読むわけですから、少しでも曖昧なところがあると上手く想像できなかったり、私が何を考えていたのかが分かりづらくなったりしてしまいます。何とかわかりやすくなるよう、ここは何度も修正を重ねました。やはり、誰かにレビューしてもらうことはとても大事だと思います。

博士後期課程満期退学で就職した話(21卒)」に出てきた友達(現在はキャリア相談屋さんになっている)からのコメントの一例。「話がちょっと飛躍してるので、そこを具体的に埋めた方がいい」という意。

 

まとめ

以上3点が、私がエントリーシートを書くときに気をつけたことでした。これら3つをまとめると、「エントリーシートは相手がどうすれば読みやすくなるかを考えて書く」です。読み手の負荷をできる限り下げることで、話の内容を受け入れてもらいやすくなるのではないかなと思います。

読みやすい文章を書くためには、他者の目を通すことが大切です。自分が書いた文章を自分で読み直しても、何が書いてあるか(書こうとしているか)を知っているため、他者から見たときに読みづらくなってしまっているところをなかなか見抜けません。周囲の力も借りながら時間をかけて準備することをおすすめします。

面接も含めた選考過程で褒められたことは「博士後期課程満期退学で就職した話(21卒)」に書いています。よろしければこちらも併せてご覧ください。

 

 

 

2024/2/27追記

エントリーシートを書いてみたものの、内容を見てコメントしてくれるような知り合いとかいない…という方は、アカリクの就職エージェントを利用してみるのがいいんじゃないかなと思います。

アカリクは大学院生・院卒者向けの就職支援サービスです。会社からスカウトが届く就活サイトの運営や、企業紹介イベントを開催されているだけでなく、専属のアドバイザーがついて合いそうな求人の紹介や就活の助言をしてくれたりもします

私自身は、エントリーシートは身近な人に見てもらったのですが、面接での受け答えのコツなんかはアカリク就職エージェントのキャリアアドバイザーの方に教えていただきました。依頼すればエントリーシートへのコメントもしてくれるんじゃないかなと思うので、ぜひ活用してみてください。

 

▼アカリク就職エージェントのキャリアアドバイザーさん、とても親切でよかったです。

▼アカリクの就活サイトからスカウトが来た、というのが現職の会社(ARISE analytics)との出会いです。

▼データ分析会社ばっかりが集まっているイベントに行きました。その場で一気に会社の特徴や雰囲気を比較でき、効率よかったなと思っています。