心理学専攻の同期と一緒に、社内で心理学輪読会を開催しています。今日は初回で、私の担当会でした。作成した資料を上げておきます。
※本ページにはプロモーションが含まれています。
Epley, N. (2014). Mindwise: How we understand what others think, believe, feel, and want. New York: Vintage.
(エプリー, N. 波多野理彩子(訳)(2017). 人の心は読めるか?本音と誤解の心理学 早川書房)
↑クリックすると資料が表示されます。書籍内容のまとめと、書籍内で紹介されている研究の説明を記載しています。
概要
私が担当したパートは「はじめに」から「chapter 2」まででした。ここでは、各章の概要を紹介しておきます。内容について気になった方は、上記のPDFや書籍本文、書籍内で引用されている論文等を確認してみてください。
「はじめに」では、本書が何の話をするのかを説明しています。人は相手の心を何とかして読み取ろうとすること、それが上手くいく側面もあれば、上手くいかないこともあること、どういう場合に上手くいかないのかを理解しておくことが大事であることが述べられています。本書の目的(=著者の研究目的)は、人間が相手の考え・動機・信念・感情をどう判断するのか、その判断はどれくらい正確なのかを明らかにすることです。
「chapter 1」では、相手の心の読み取りがいかに不正確であるかについて説明しています。例えば、第一印象は1秒以内に形成されます。瞬時に形成された第一印象がいつも必ず正確であるとは限らないのですが、一度形成された印象はなかなか変化することがありません。そのため、相手の心について不正確な読み取りをしてしまっていることがあるのです。
「chapter 2」では、自分の心の読み取りについて説明されています。自分のことは自分がよくわかっていると思いがちですが、実際には自分のこともよくわかっていません。というのも、自分の行動や判断、選択は無意識的なレベルで決定されている部分が多いからです。「自分は〜〜だと思ったから、こうした」というような、頭の中で言語的に表現できる(意識的な)理由は、無意識のプロセスの結果生じた行動を意味づける役割のものなのです。